美しい青のレアストーン!アフガナイトの魅力とは?宝石や原石としての特徴も紹介

美しい青色で人々を魅了する「アフガナイト」は、「幻の石」と呼ばれるほど希少な存在です。ブラックライトを当てると蛍光する特徴があるほか、研磨がとても難しいことでも知られています。
この記事では、レアストーンであるアフガナイトの、宝石や原石としての特徴や魅力について解説します。名前の由来などもあわせてご紹介するので、アフガナイトについての知識を深めていってください。
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1.宝石・ルースとしてのアフガナイト

最初に、宝石やルースとしてのアフガナイトについて、詳しく見ていきましょう。
■高品質なアフガナイトとは

アフガナイトの品質は、主に下記によって決まります。
透明度
蛍光性
色
大きさ
加工やカット
宝石品質のアフガナイトは産出量が非常に少ないため、市場価値が高い宝石に分類されます。特に、宝石質のものはほとんどが3カラット以下だといわれています。その中でも、さらに透明度が高く蛍光性を持つアフガナイトは高グレードで、濃く深みのある青色ほど高品質です。
目の覚めるような濃く鮮やかな青色は、他の宝石の追随を許さない圧倒的な魅力を秘めています。
■アフガナイトの特徴

美しい青色で知られているアフガナイトですが、その色はさまざまで、無色のものや緑がかったものもあり、中にはブラックライトを当てるとピンク色~オレンジ色に蛍光するものもあります。蛍光するアフガナイトは青色を含まず無色透明や白色をしていて、紫外線を吸収するために蛍光する仕組みです。
含まれる硫黄の濃度によって発色する青色の濃さが変わりますが、シアン系でやや明るさがある青色のアフガナイトは蛍光性を示すことがあり、元々濃い青色のものはほとんど蛍光しないようです。
表面上、目視で濃い青色でも、内部が無色透明や白色だと蛍光性を示すレアなケースもあります。その他、無色透明でも所々に青色などが入っているものなど、アフガナイトはさまざまな発色の仕方をしているものがあり、ブラックライトを当てることで違った表情を楽しめることも魅力です。
アフガナイトのもう一つの特徴は、「研磨職人泣かせ」といわれるほどに、加工やカットが難しい点にあります。劈開性が「完全」で硬度も低いアフガナイトは、衝撃が加わると簡単に割れてしまいます。
そのため、ベテラン研磨職人であっても簡単に研磨ができず、美しいカットのルースは非常に珍しく高価になることが特徴です。
■アフガナイトの名前の由来
アフガナイトは、1968年に初めて、アフガニスタンのバダフシャーン (バダクシャン)地方にあるサー・エ・サン鉱山で発見されました。「アフガナイト」という名前は、この産地にちなんで名付けられました。
とても割れやすい性質であることから、特に繊細な加工やカットを施されたものは市場価値もが高く扱われています。加工が難しい石であったことから、市場への流通が始まったのは2000年以降とされていて、宝石としての歴史はそう長くありません。まだ未解明な部分も多く、研究が進められています。
■アフガナイトの産地

アフガナイトは、主に下記が産地となっています。
アフガニスタン
アメリカ
カナダ
イタリア
シベリア
マラヤ
タジキスタン
宝石品質の良質なアフガナイトの多くは、アフガニスタンで産出されます。サー・エ・サン鉱山はラピスラズリの鉱山で、アフガナイトやラピスラズリのほかにソーダライトなども産出される鉱山です。
アフガナイトとラピスラズリ、ソーダライトは同じような青色でとても良く似ていますが、結晶構造がそれぞれ違います。
2.鉱物・原石としてのアフガナイト

レアストーンであるアフガナイトは、鉱物・原石としても魅力が詰まっています。
■組成について
アフガナイトの組成は、下記の通りです。
英名 | Afghanite(アフガナイト) |
和名 | アフガン石 |
成分 | (Na,Ca,K)₈(Si,Al)₁₂O₂₄(SO₄,Cl,CO₃)₃・H₂O |
結晶系 | 六方晶系 |
モース硬度 | 5.5-6.0 |
屈折率 | 1.523-1.529 |
劈開 | 完全 |
色 | 青色~無色 |
主な産地 | アフガニスタン、アメリカ、カナダなど |
アフガナイトは、カンクリナイト(灰霞石)グループの中でも、フェルドスパソイド(準長石)の一種に分類されます。ナトリウム、カリウム、カルシウムのテクト・アルミノ珪酸塩鉱物で、炭酸性の変成岩の塊の中や、ラズライトの結晶や岩石片を貫くように細い脈状に形成されます。
このような大きく成長しづらい条件下で生長するため、標本レベルのものでさえ産出量が少なく、大きいものは原石の状態でも非常に珍しく、高値がつきます。
アフガナイトには、ラピスライトの主成分として知られている「ラズライト」が含まれることもあります。
ちなみに、アフガナイトに内包されているラズライトは、「Lazurite」(青金石/せいきんせき)です。カタカナでは同じになる「Lazulite」(天藍石/てんらんせき)はリン塩酸塩鉱物であり、アフガナイトに内包されるものではありません。日本語ではどちらも”ラズライト”ですが、一か所だけスペルが異なり、別の鉱物となりますので要注意です。
■アフガナイトの原石 / 鉱物としての魅力
アフガナイトの原石は六方晶系で、六角形のような形をしています。ソーダライトやラピスラズリと色がそっくりなアフガナイトですが、ソーダライトやラピスラズリは等軸晶系に分類されるため、形状の違いで判別が可能です。
白色が混じったアフガナイトの鉱物は、鉱物そのものの色も魅力ですが、蛍光した際の色の違いも非常に魅力的です。また、鉱物という視点でも、質が良く美しい青色が魅力のアフガニスタンのサー・エ・サン鉱山産は、人気が高くなっています。
ひとつの母岩に、ラズライトとアフガナイトの両方が見られる場合もあるため、それぞれの結晶系を参考にして探してみるのも面白いかもしれません。
母岩となるカルサイトも紫外線で蛍光を示すため、蛍光鉱物のコレクターにも人気です。
3. アフガナイトをより楽しむために

アフガナイトのその他の楽しみ方についても、ここから見ていきましょう。
■アフガナイトの石言葉
アフガナイトの石言葉は、「真実に向かう勇気」「頭脳明晰」です。
■ジュエリーやビーズとして

硬度が低く劈開性が完全であるアフガナイトは、穴開けなどを含めて加工やカットがとても難しいことが特徴です。またビーズなどに加工できるほどの品質のものは希少であることから、加工品はとてもレアな存在といえます。
ブレスレットなどに加工されているアフガナイトもありますが、取り扱いには十分に注意する必要があります。
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4. まとめ
美しい青色だけでなく、ブラックライトの照射により蛍光も楽しめる、アフガナイト。宝石としてだけでなく、鉱物・原石としても楽しめる魅力的なレアストーンとして密かに人気を集めている存在です。宝石品質のアフガナイトは産出量がとても少なく加工も難しいことから日常使いのアクセサリー向きではありませんが、その美しさは唯一無二のものであるといえるでしょう。
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この記事を書いた人

Aria
TOP STOneRY / 編集部ライター
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