ベリルは個性豊かな鉱物グループ|宝石および原石の視点から詳しく解説

ベリルは、多くの種類を含む珪酸塩鉱物グループの総称です。
ベリルという名前に馴染みがなくても、エメラルドやアクアマリンはご存じのはず。
実はエメラルドは緑色のベリル、アクアマリンは青いベリルです。どちらもベリルグループに属します。
さらにベリルはピンクに赤、黄色、無色とカラーバリエーションが豊富!硬度も十分高く、コレクションからアクセサリーまで大活躍する人気の宝石です。
今回は個性豊かな宝石を含むベリルグループを、詳しく解説します。
宝石が好きな人も、鉱物が好きな人も、必見の内容ばかりです。ぜひ最後までお付き合いください。
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~ベリルの概要~
ベリルは、ベリリウム(Be)というアルカリ土類金属を含む鉱物の総称です。ベリルは鉱物の名称であり、グループ名でもあります。
《豆知識》
ベリリウムは原子番号4番の金属元素です。
高校生のころ、元素記号の暗記ソング「水兵リーベ ぼくの船…」と暗記した記憶はありませんか?ベリリウムはあの歌の、リーベの「ベ」に相当します。
さてこのベリルグループ、なかなかの大所帯です。しかもベリルグループは、エメラルドやアクアマリンといった有名な宝石まで含みます。
そもそもベリルが「ベリル」という固有の鉱物と認定されたのは、1798年のことでした。
フランス人科学者がベリリウムを含む、黄緑色の鉱物を発見したのがきっかけです。
それ以来、ベリリウムを含む鉱物はベリルグループに分類されるようになり、名前も色を冠して「〇〇ベリル」と呼ばれるようになります。
赤いベリルは「レッドベリル」、黄色いベリルは「イエローベリル」といった具合です。
ところが、困ったことが起こります。このベリルグループに分類されることがわかったエメラルドやアクアマリンは、ベリルが固有種と認められるずっと前から、人々に愛されてきた歴史がある、という点です。
エジプト王国のクレオパトラも愛したといわれるエメラルドを、いまさら「グリーンベリル」と改名できるでしょうか?
なんだか、違和感がありますね。当時の学者たちも、同じ感覚だったようです。
そこですでに宝石としての地位を確立していたエメラルドとアクアマリンの名前だけはそのままに、ほかのベリル種を「〇〇ベリル」と呼ぶように決め、一件落着となりました。
※ ちなみに、エメラルドとは別にグリーンベリルと呼ばれる宝石も存在します。
以上が、ベリルの概要です。
次の章からはベリルを宝石ごとに細分化し、さらに詳しく解説します。
1. 宝石・ルースとしてのベリル

はじめにベリルを宝石・ルースの観点から解説します。
「同カラットのダイヤモンドより高価なベリル」「2000年代に入ってから見つかった、極レアの新種ベリル」など、ベリル好きならずとも知っておきたい情報が満載です。
■高品質なベリルとは

以下の条件を兼ね備えたベリルほど、価値が上がります。
透明度が高い
クリアで美しい発色
インクルージョン(内包物)が少ない
カラットが大きい
さまざまなカラーを持つベリルは、カラーによっても価値が変わります。
ここに、同グレード・さまざまな色のベリルがあったとしましょう。どれも透明でインクルージョンがなく、美しく発色し、カラットも同程度です。
もっとも高値で取引されるのは、何色のベリルかわかりますか?
やはり、エメラルド?
いいえ、実はもっとも価値が高いとされるベリルは、レッドベリルです。
レッドベリルはアメリカ・ユタ州とその周辺でしか採れない、非常に希少性の高い宝石です。
産地も産出量もごく限られているため、同カラットのダイヤモンドより価格が高い場合もあるようです。
レッドベリルの次に価値が高いとされるのが、エメラルドです。最高級のエメラルドが放つグリーンは、自然界で匹敵するものがないと称されるほどです。
カラーレスのベリルはゴッシェナイトと呼ばれます。屈折率が高く、ブリリアントカットを施すとダイヤモンドに似た輝きを放ちます。
そのため、透明度の高い個体は模造ダイヤモンドにつかわれていたこともあります。
ただしほとんどのゴッシェナイトは、うっすらと色が混じります。完全な無色透明の個体は希少で、ホワイトベリルと呼ばれて珍重されます。
多彩なベリルグループの宝石について、もう少し詳しく見てみましょう。
■多彩なベリルグループの宝石たち

多彩なカラーを持つベリル。
カラーに注目すると、大きく6つのグループに分かれます。
カラーレス(ゴッシェナイト)
グリーン(エメラルド、グリーンベリル)
ブルー(アクアマリン)
イエロー(イエローベリル、ゴールデンベリル、ヘリオドール)
ピンク(モルガナイト、ペツォッタイト)
レッド(レッドベリル)
宝石になって流通する際は、特徴や性質からさらに細分化されます。
代表的なベリル系の宝石8種類と、新種の亜種を1種類、合計9つの宝石を紹介します。
ゴッシェナイト(ホワイトベリル)
ゴッシェナイトは、カラーレスのベリルです。うっすらと色がついたものも含みます。
完全に無色透明のゴッシェナイトはホワイトベリルと呼ばれますが、あまりに希少すぎ、ゴッシェナイト全般をホワイトベリルと呼ぶ人もいるようです。
ゴッシェナイトは、アメリカ・マサチューセッツ州にあるゴーシェン(Goshen)ではじめてみつかりました。ゴッシェナイトという名前は、ゴーシェンにちなんでいます。
屈折率が1.56~1.60と比較的高く、クリアで透明な輝きを放つことから、模造ダイヤモンドとして使われていた歴史もあります。
ゴッシェナイトでつくられた模造ダイヤモンドは「ライン・ダイヤモンド」という名前でも呼ばれました。
また古代ギリシアでは、ゴッシェナイトを眼鏡のレンズとして利用していたそうです。
いまでもドイツ語で眼鏡を「Brille(ブリレ)」と呼ぶ場合がありますが、これはベリル(Beryl)」に由来しているといわれます。
エメラルド/グリーンベリル
▸ エメラルドについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
鮮やかなグリーンのベリルが、エメラルドです。
エメラルドのグリーンは、微量元素のクロム(Cr)やバナジウム(V)、鉄(Fe)によって発色しています。
それぞれの元素の有無と想定的な量によって、エメラルドの色が決定します。
特に美しいグリーンを発色させるのが、クロムです。ところがクロムが多ければ良い、というわけでもないのが、エメラルドの複雑なところ。
クロムの含有量が多いと大きな結晶になりにくいといわれます。
さらに含有量が増えてクロムが飽和状態に近づくと、エメラルド内にさまざまな模様となってあらわれます。
「トラピッチェ・エメラルド」と呼ばれる、インクルージョンが6つの方向に放射状に並んだ結晶は、希少中の希少な結晶です。エメラルド全体の、わずか1%ほどしかとれません。
鉄(2価と3価の混成)がおもな発色要因になったベリルは、エメラルドより淡く優しい色合いになります。グリーンベリルと呼ばれる、クリアなミント色のイメージをまといます。
同じグリーン系のベリルでも、エメラルドとはまったく印象が異なるのが、興味深い点ではないでしょうか。
インクルージョンが少なく、透明度が高い宝石が多いのがグリーンベリルの特徴です。静謐で上品なニュアンスカラーは、他の宝石にはあまり見られません。
コレクターからの人気も高く、なかなか手に入りにくい宝石です。
独特の色合いから「ミントベリル」「ライムベリル」と呼ばれる場合もあります。
アクアマリン
▸ アクアマリンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
エメラルドと並び、古来から愛されてきた青いベリルがアクアマリンです。
アクアマリンのブルーは、2価の鉄(Fe)がもたらしています。鉄の含有量によってブルーの色合いにバリエーションが生まれます。
カラーレスに近い淡いブルーや深い海のようなロイヤルブルー、ビビッドなグリーニッシュブルーまで、実に個性豊かです。
アクアマリンは、マリー・アントワネットが愛した宝石としても知られています。
マリー・アントワネットの肖像画としてもっとも有名な1枚を思い浮かべてみましょう。彼女は、淡いブルーのドレスを着ています。
そう、まるでアクアマリンを彷彿とさせるブルーです。
希代の美しさを誇った王妃は、きっとこの色合いが好みだったのでしょう。
ちなみにアクアマリンの世界的な産地は、ブラジルです。ブラジルはイギリスの故・エリザベス女王の戴冠にあたり、大きなアクアマリンのついたティアラを贈りました。
頭上にひときわ大きなアクアマリンが輝く、「ブラジリアン・アクアマリン・パリュール」と呼ばれる逸品です。
イエローベリル/ゴールデンベリル/ヘリオドール
イエロー系のベリルは、3種類あります。
クリアなイエローが特徴的なイエローベリル、はちみつ色をしたゴールデンベリル、黄緑色寄りのイエローを呈するヘリオドールです。稀にキャッツアイ効果を持つ個体もあります。
イエロー系のベリルは、いずれも微量の鉄(Fe)が発色要因です。結晶構造内で、鉄がどのように含まれるかによって、色が異なると考えられています。
現在、イエローベリルとゴールデンベリル、ヘリオドールは色合いの違いだけで区別されています。
イエロー系ベリルのうち「はちみつ色はゴールデンベリル」「黄色味が強いものはイエローベリル」、それ以外は「ヘリオドール」と呼ばれます。
ちなみにこの3つの宝石が現在のように区別されるまでは、すべてまとめてヘリオドールと呼ばれていました。
ヘリオドールは「太陽からの贈り物」という意味を持ち、ギリシア語で太陽や太陽神を意味するヘリオス(Helios)が語源だといわれます。
ベリルのイエローは、太陽にたとえられるほどのエネルギッシュさを持っています。
ちなみにヘリオドールは、加熱すると青く色が変わります。この性質を利用し、アクアマリンとなって流通するヘリオドールもあるようです。
モルガナイト
▸ モルガナイトについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ベリルのうち、透明度の高い桜色の宝石はモルガナイトと呼ばれます。
美しいピンク色の要因となっているのは、微量のマンガン(Mn)とセシウム(Cs)です。
モルガナイトの名前は、アメリカの著名な利益団体・モルガン財閥の創始者であるJ.P.モルガンに由来します。
ピンク色と一言でいっても、パステルピンクから紫がかったピンク、オレンジ寄りのピンク、さらにローズ色にピーチ色までグラデーションをつくれるほどの多彩さを誇ります。
高品質なモルガナイトは、紫がかったピンク色か、はっきりしたピンク色の個体です。宝石の発色を良くし鮮やかさを増すため、一般的に照射処理が施されます。
モルガナイトを「ピンクエメラルド」と呼ぶ人もいます。誰もが瞬時に理解できるエメラルドの名前と価値を利用し、モルガナイトを販売しやすくすることが狙いのようです。
しかしピンクエメラルドは、正式に認められている名称ではありません。
そもそもモルガナイトはエメラルドとは別個の宝石であり、それ自体が価値ある美しさを持っています。
レッドベリル
▸ レッドベリルについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
数多くあるベリルグループの中で、もっとも希少で高価な宝石がレッドベリルです。「レッド」と名前がついていますが、ルビーのような真っ赤なレッドではありません。
ラズベリーカラーに近い、ピンク味の強い赤が特徴です。
モルガナイト同様にマンガン(Mn)が、この石を赤く輝かせています。
アメリカのユタ州周辺の、ごくごく限られた地域でのみ産出し、希少性の高さからコレクターが羨望の眼差しを向ける宝石です。
ベリルは一般的に、小さな結晶で産出します。1カラットを超える結晶は、ほとんど採れないといわれるほどです。
したがって大きくキズの少ないレッドベリルは、人工的に合成されている可能性があります。ロシアがレッドベリルの合成に成功し、人工レッドベリルが市場に流通しているそうです。
レッドベリルはかつて「ビクスバイト(Biixbite)」と呼ばれていました。ただ、名称が似た別の宝石「ビクスビアイト(Bixbyte・ビクスビ鉱)」との混同を避けるため、現在ではビクスバイトの名前はほとんど使われていません。
ペツォッタイト
▸ ペツォッタイトについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
モルガナイトに似たピンク色のベリルですが、実はベリルグループの新しい亜種と認められた宝石です。
キャンディーのようなキュートさ、トロリとした独特の色合いが特徴です。インクルージョンを含みやすく、透明度が高い個体は希少性が高まります。
ペツォッタイトが新種鉱物と認められたのは新しく、2003年のことです。ベリルの主成分であるベリリウム(Be)が、ペツォッタイトではセシウム(Cs)やリチウム(Li)と置き換わっていることが決め手となりました。
またベリル種は六方晶系である一方、ペツォッタイトは三方晶系です。
ペツォッタイトとして認められるまでに、さまざまな誤認が続いた歴史を持つ石でもあります。ラズベリルやピンクベリルなど、多くの別名を持つことからもペツォッタイトの紆余曲折が見て取れます。
まだまだ一般的な認知度は高いとはいえず、これから人気がでる可能性がある希少な石です。
■ベリルにまつわる逸話
ベリルは1798年、フランスの化学者であったルイ・ニクラウス・ボークランが発見します。
彼は淡い緑色をした結晶から、ベリリウム(Be)を発見しました。
ベリリウムを含む鉱物という意味で、ベリルという名前がついています。また同時にベリリウムを含む他の鉱物は、これ以降ベリルグループ(ベリル系・Beryl Series)と分類されるようになります。
ベリルの日本名「緑柱石」も、最初にベリリウムが見つかった淡緑色の原石にちなみます。
緑柱石といえば、かのシャーロック・ホームズが登場する短編『緑柱石の宝冠』を連想する人もいるでしょうか。
『緑柱石の宝冠』は56の短編小説のうち、11番目に発表された作品です。
大きな緑柱石がついた宝冠が、物語の鍵を握ります。
この宝冠は、高額な融資の担保として銀行家に預けられることになりました。ところが宝冠のシンボルである緑柱石が何者かに折り取られてしまい、銀行家がホームズに解決を依頼する…というストーリーです。
ちなみに名前こそ出ないものの、高額な融資を依頼した人物は当時の英国皇太子(後のエドワード7世)とする見方が有力です。
エドワード7世と見られる人物は、同じくシャーロック・ホームズシリーズの有名な作品『バスカヴィル家の犬』にも登場します。
■産地ごとの違いについて

ベリルは、カラーごとに主な産地に傾向がある興味深い宝石です。おもなベリル系の産地を、表にまとめました。
宝石名 | 主な産地 |
エメラルド | コロンビア、ブラジル、ザンビア、ジンバブエ など |
アクアマリン | ブラジル、アフリカ、ロシア など |
イエロー系ベリル | アメリカ、ロシア、パキスタン など |
モルガナイト | ブラジル、マダガスカル、アフガニスタン、アメリカ など |
レッドベリル | アメリカ |
ゴッシェナイト | アメリカ、マダガスカル、ナミビア、インド など |
ペツォッタイト | マダガスカル |
エメラルドはコロンビア産が多く、アクアマリンはブラジル産が有名です。
レッドベリルやペツォッタイトのように産地が限られるベリルもあります。
2. 鉱物・原石としてのベリル

ここからはベリルを鉱物・原石の観点から解説します。
■組成について
ベリルの組成情報は、以下のとおりです。
英名(カタカナ) | Beryl(べリル) |
和名 | 緑柱石(りょくちゅうせき) |
成分 | Al2Be3[Si6O18] |
結晶系 | 六方晶系 ※ ペツォッタイトは三方晶系 |
硬度 | 7.5~8 |
屈折率 | 1.56~1.57(レッドベリル)~1.59~1.60(セシウムベリル) |
劈開 | 不明瞭 |
色 | 無色、白色、緑色、青色、黄色、褐黄色、ピンク色、赤色 ※ 青色はアクアマリン、緑色はエメラルド |
産地 | ブラジル、パキスタン、アフガニスタン、マダガスカル、ナミビア、ジンバブエ、ナイジェリア、南アフリカ共和国、ロシア、アメリカ、スリランカ、インド、中国 など |
■原石の形状

ベリルの原石は、六角柱状をしています。塊状や扁平な形状に成長するものもあります。
六角柱状の結晶も、先端が錐面にはならないのがベリルの特徴です。頂点を切り落とした、平らな面を形成します。
ベリルはおもに、以下の場所で産出します。
ペグマタイト鉱床
高温型熱水鉱床
結晶片岩中の変成石英脈
ちなみに日本でもベリルは産出します。
岩手県や茨城県、山梨県、岐阜県などで、ベリルが確認されています。
■鉱物としてのベリル
ベリルはベリリウムの主要な原料鉱石として、工業的にも高い価値を持ちます。
ベリリウムの特徴は、次の3つです。
熱に対する安定性が高い
熱伝導率が良い
金属としては比較的密度が低い
これらの特徴は、航空機やミサイル、通信衛星などの分野に欠かせない性能を発揮します。いまやベリリウムは、さまざまな産業に欠かせない材料となりました。
身近な例ではレントゲン撮影や宇宙望遠鏡、スピーカーの反射板などにも利用されています。
《豆知識》ベリリウムは有毒か?
ベリリウムは、それ単体では人体によくない影響を与えます。
ただし化合物になった状態(鉱物や宝石)ならば化学的に安定します。人体に影響する心配はありません。
ベリルをコレクションしたり、アクセサリーにして身につけても何ら懸念は不要です。
■ベリルに施される人工処理
人工処理とは、宝石の美しさを高めるために施される人工的な操作です。多くの宝石に施されています。
人工処理が一般的な種類では、処理の有無によって宝石の価値が変わることはありません。
また一般的に人工処理が行われる宝石は、鑑別所にも「〇〇処理が行われています」と記載されます。
さてベリルも例に漏れず、人工処理が施されるケースがあります。代表的な処理を見てみましょう。
宝石名 | 処理 | 目的 |
エメラルド レッドベリル ペツォッタイト |
透明剤含浸処理 | 特殊な透明液剤(またはオイル)を染み込ませ、宝石の透明度と耐久性を高める |
アクアマリン | 加熱処理 | 400℃程度の低温で加熱し、わずかな緑色を除去する |
イエロー系ベリルやゴッシェナイトは、人工処理が行われるケースはあまりないようです。
3. ベリルをより楽しむために

ベリルは硬度が7.5~8あり、日常使いにも十分耐える堅牢さをもっています。
カラーバリエーションも豊富で、好みの色合いを見つけやすい点も魅力の一つではないでしょうか。
ここからはベリルをもっと身近に、もっと気軽に楽しむヒントを紹介します。
■誕生石・石言葉
ベリル系に属する宝石から、一般社団法人日本ジュエリー協会が誕生石としている石を見てみましょう。



3月 : アクアマリン
4月 : モルガナイト
5月 : エメラルド
春から初夏にかけての、1年でもっともさわやかでフレッシュな季節に集中しました。
3月のアクアマリンは、厳しい冬が終わり流れだす、山の雪解け水のようです。
4月のモルガナイトは、咲き誇る桜そのもの。
5月のエメラルドは、太陽に向かって芽吹き輝く新緑をイメージさせます。
「今年の春は、どのベリルを身につけようかな」と考えるのも、楽しいひと時になるのではないでしょうか。
あわせて、ベリルグループの宝石の石言葉も紹介します。
宝石名 | 石言葉 |
ゴッシェナイト | 気品、優雅、聡明、幸運 |
エメラルド | 幸福、幸運、愛、希望 |
グリーンベリル | 洞察力、癒し、安定、調和 |
アクアマリン | 幸福、聡明、富、沈着 |
イエロー系ベリル | 希望、輝く日、喜び、太陽からの贈り物 |
モルガナイト | 優美さ、慈悲愛、清純、誠実 |
レッドベリル | 誠実、幸運、気品、浄化 |
ペツォッタイト | 純粋、決然、意志、信念 |
■ベリルの加工について
レッドベリルやエメラルド、ペツォッタイトは価格が高めですが、その他のベリルグループの宝石は比較的手頃な価格で入手できます。
硬度も十分でアクセサリーの材料やビーズとしても人気があります。
カラーバリエーションの多いベリルの特徴を活かし、色の組み合わせを楽しんでみてはいかがでしょうか。

太陽からの贈り物ともいわれるイエロー系のベリルには、ゴールドの石座やチェーンがよく似合います。

さまざまな加工にも耐えるベリルには、ファッション性の高いカットが施される場合も在ります。
ルースのコレクションとして、カットにこだわってみるのも素敵です。
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4. まとめ
ベリルは金属元素ベリリウムを含む鉱物です。
和名は緑柱石。名前のとおりの緑色の結晶が1798年に見つかり、ベリルの歴史が始まりました。
ベリルグループには有名なエメラルドやアクアマリンをはじめ、ダイヤモンド以上に価値があるともいわれるレッドべリル、知る人ぞ知るペツォッタイトなど、個性豊かな宝石があります。
透明度が高く、発色が良い個体ほど価値があるとされます。TOP STONE オンラインショップでも、高品質なベリルを多数扱っています。
ぜひベリルをチェックし、好みの一つをコレクションに迎えてみませんか。
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この記事を書いた人

みゆな
TOP STOneRY / 編集部ライター
トップストーン編集部がお届けする「トップストーリー」メディアでは、古くから愛されている誕生石の歴史やエピソード、最新のレアストーンの特徴、宝石の楽しみ方をわかりやすく解説しています。「天然石の魅力をもっと多くの方に知ってもらいたい」という想いで、個性溢れるライターが情報発信しています。