2024/11/15

朝陽に咲く蓮の輝き パパラチャサファイアを解説

ルビーならピジョンブラッド、ブルーサファイアならコーンフラワーブルー。特別な宝石は特別なカラーを冠します。このパパラチャサファイアは、人類以上の歴史を持つサファイアから新たに花開いた格別のカラーサファイア。そのカラーと魅力について解説します。


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1.宝石・ルースとしてのパパラチャサファイア

パパラチャサファイアは、ピンクでもありオレンジでもあり、ピンクでもなくオレンジでもない、絶妙なカラーを呈する貴石です。魅惑的パパラチャサファイアの、貴石としての側面を解説します。

■トップクオリティのパパラチャサファイアとは

四大宝石に数えられるコランダムのルビーサファイア。宝石に全く興味がない人でも知っている宝石の代名詞です。しかし、パパラチャ、と言われてサファイアとピンとくるのは、鉱物好きの人でしょう。

サファイアは古代から人々に愛されてきた貴石ですが、その長い歴史からすれば、パパラチャサファイアが現れたのはつい最近。パパラチャサファイアとして人々に知られるようになってからは200年も経っていません。

ピンクからオレンジのサファイアとして知られるパパラチャサファイアですが、単にピンクならピンクサファイア、オレンジならオレンジサファイアになってしまいます。ピンクのサファイアに夕日が降り注ぐような、オレンジのサファイアに桃色の雲が棚引くような、絶妙なニュアンスが入ってこそのパパラチャサファイアと言えます。

その絶妙なカラーの難しさゆえにパパラチャサファイアは三大希少石の一つとなっています。

パパラチャサファイアを「アプリコットサファイア」「サンセットサファイア」「サンライズサファイア」など呼ぶ動きもありました。

アプリコットではいささかオレンジ味が強すぎるように思えますが、サンセット、サンライズは言い得て妙です。地平線の狭間で眩く輝くオレンジ色の太陽と、それに照らされた空の鮮やかなピンク、その境界線はまさにパパラチャサファイアの色でしょう。溌剌としたパパラチャカラーと高い透明度は、夕暮れ時より、生まれたての太陽を感じさせます。

パパラチャサファイアはカラーが最も重視されますが、実はこのカラーの定義には曖昧なところがあります。最高級といえるのは、ピンクとオレンジが50:50の、ピンクともオレンジとも形容し難い、パパラチャカラー以外に呼ぶことのできないカラーのものです。

しかし多くはピンキッシュオレンジやオレンディッシュピンクと、多少はどちらかの色調に偏りが出ます。日本ではオレンディッシュピンクのパパラチャサファイアが好まれる傾向がありますが、ヨーロッパではピンキッシュオレンジの方が好まれる傾向があり、どちらの方が価値が高いということはありません。

最高品質のパパラチャサファイアとなればもちろん、クラリティ(透明度)カットも重要になってきます。美しい色を持っていても、クラック(内部の割れ)やインクルージョン(内包物)が目立つと、美しさを損なうだけでなく、色が阻害され、パパラチャサファイアと認められない場合もあります。

また、ピンクとオレンジが帯状にゾーニングしている場合も、パパラチャサファイアとは認められません。帯状に色が変化するのもこれはこれで美しいのですが、研磨する職人はやはりパパラチャカラーが最も美しく見えるようカットする技術が必要になります。

パパラチャサファイアは加熱か非加熱かで大きく価値が変わります。非加熱の石がより価値が高いのはどの宝石でも同じですが、パパラチャサファイアは特に見極めの難しい処理が多いため、非加熱に拘る人も少なくないでしょう。

■パパラチャカラーとは

    パパラチャはシンハラ語でpadmaraga、蓮の色、という言葉を由来に命名されました。この名前の通り、蓮の花びらに似た、ピンクを帯びたオレンジからオレンジ味を帯びたピンクの石がパパラチャサファイアと呼ばれます。

    とはいえ、蓮の花というと日本ではホワイトからピンクのグラデーションや、イエローからピンクのグラデーション、ピンク一色、などのイメージが強いのではないでしょうか。あまりオレンジの印象はありません。

    面白いことに、そもそものパパラチャサファイアはオレンジ色ではなかったようです。ピンク、むしろルビーに近いものだったかもしれません。パパラチャサファイアがその名で流通し始めたのは1850年前後ですが、もっと古くからスリランカの現場ではパパラチャサファイアという言葉が使われていたようです。

    それを紹介したオランダのケファールソン博士は、1849年に一部のルビーの一部の紹介として、パパラチャと呼ばれるコランダムを「蓮の花、あるいはバラの花びらのような色」と表現しています。パステルピンクのイメージが強い蓮の花びらですが、開花間際の蓮の花は最も赤く色づく時なのだそうです。バラの花と見紛うような濃いピンクのサファイアを、花開く直前の蓮の花になぞらえたのかもしれません。

    また、1900年代初頭では、ピンクがかったイエロー、赤味を帯びたイエローといった紹介もされています。蓮の花びらに見えるグラデーションの、絶妙なカラーが伺えます。

    ではいつからパパラチャサファイアはオレンジ色になったのでしょう。

    様々な宝石を世に送り出した、クンツァイトにその名が残るG.クンツ博士がここでも登場します。というのも、1913年、パパラチャサファイアを「希少で、非常に繊細なオレンジピンクの色合いである。多くの標本にピンクとオレンジの混合が見られる」と解説しました。この時から、パパラチャサファイアにオレンジという定義がジェモロジストの心に刻まれたようです。

    このままオレンジピンク、という定義だけに留まれば、もしかしたらルビーと同じようにパパラチャは商標名ではなく宝石名になっていたかもしれません。しかし実際は、その後も長くパパラチャサファイアのカラーについては混乱が続きました。また、パパラチャサファイアが人気を集め始めた1900年代初頭はベルヌイ法での合成の成功など、合成技術の黎明期でもありました。詳しくは後述しますが、合成パパラチャサファイアも作られています。

    「蓮の花のようなオレンジピンク」「サーモンピンク」「夕暮れのようなピンクを帯びたオレンジ」とふわりとした色の定義が独り歩きし、国や鑑別機関によってパパラチャカラーの基準が異なるという混迷は長く続きました

    今でこそ、オレンジピンク、ピンクオレンジという大きな色は定義されているものの、当時は赤味のイエローやマンダリンオレンジなど様々なカラーのサファイアがパパラチャサファイアとして紹介され、時に赤味のブラウンのサファイアもパパラチャサファイアとして販売されていたようです。

    宝石学者のロバート・クラウニングシールド博士は、パパラチャサファイアの基準を提唱した際、「本当に蓮の花の色がパパラチャサファイアだと思うなら、マスターフラワーを1,2本用意したらいい。オレンジ色の蓮の花があるかは判らないが、花が枯れればブラウンサファイアもパパラチャサファイアに適合するだろう」と皮肉っています。

    鑑別機関で、パパラチャサファイアと引き合いに出されるのが同じ三代希少石の一つ、パライバトルマリン。1988年にパライバ州で発見され、2001年のパライバ州以外での発見が続き、都度、パライバトルマリンの条件が定義付けられています。

    宝石とは美しく、その美しさが不変であり、かつ希少なものです。希少性の担保にいち早く成功したのがパライバトルマリンで、失敗してしまったのがパパラチャサファイアといえるかもしれません。その結果、パパラチャサファイアは今も商標名にとどまっています。

    1900年代初頭から100年を超えて、ようやくLHMCでパパラチャサファイアの定義がなされました。現在はマスターストーン(基準となる石)もあるようですが、鑑別機関によってはLMHCの提供するマスターストーンではなく自社オリジナルのマスターストーンを使用して鑑別している機関も少なくありません。また、LMHCの定義に異議を唱える声もあり、まだパパラチャカラーを巡る混迷は続きそうです。

    ‣LHMCとは
    ラボマニュアル調和委員会。
    国や機関によって宝石の評価や名前が変わることなく、鑑別レポートの調和を目指す組織です。どの鑑別機関、業界団体にも属さず、定期的に会合が開かれています。

    ■合成パパラチャサファイア

    カラーの経緯を混乱とともに紹介しましたが、やはりパパラチャサファイアの魅力はカラーに集約されます。パパラチャサファイアに限らず、貴石をより美しくしたい、希少石を好きなだけ欲しいと思うのは当然の欲望でしょう。

    その欲望が生み出した処理に放射線照射処理ベリリウム(Be)拡散処理があります。退色性があり、また色を添加する処理で、どちらもパパラチャサファイアとは認められない処理です。この処理については後述し、ここでは合成パパラチャサファイアに注目します。

    前項で紹介したパパラチャサファイアのカラーを巡る混乱の頃、1904年にベルヌイ法で合成コランダムが作られました。当時はラボグラウンジェムの黎明期だったのです。ルビー、ブルーサファイアの他、パパラチャサファイアの合成も行われました。日本の京セラインターナショナル株式会社も、合成パパラチャサファイアを発表しています。これはパパラチャサファイアというにはオレンジ味が強く、あまりに眩しいオレンジはなんとなく、合成っぽさがあります。

    しかし、1955年にロサンゼルス自然史博物館に寄贈されたパパラチャサファイアは、見た目だけなら完璧なピンクオレンジ。この14ctものファセットストーンのリングも、後に合成だと判明しました。

    これは一例ですが、パパラチャサファイアが人気を伸ばしている最中にラボグラウンジェムの黎明期が始まり、合成パパラチャサファイアが流入したことも、「パパラチャサファイア」の名前を巡る混乱に拍車をかけたと考えられます。

    しかし、現在は合成パパラチャサファイアが貴石として市場に流通していることは稀です。現在市場を混乱させているのは、パパラチャサファイアに施されている処理の方だと言えます。

    ■作られるパパラチャカラー

    合成パパラチャサファイアが市場を混乱させたことは前述しましたが、もう一つ、パパラチャサファイアに混乱をもたらしたのが、ベリリウム(Be)拡散処理と退色性のある照射処理パパラチャサファイアでした。一つずつ解説します。

    ベリリウム(Be)拡散加熱処理

    パパラチャサファイアのみならず、サファイアに行われることがある処理です。2000年頃に高彩度の美しいパパラチャサファイアが一気に市場に流入し、この処理が施されていたことから話題になりました
    コランダムは通常、色の改善を目的に加熱処理が行われますが、この処理では加熱の際にベリリウム(Be)を加えます。ベリリウム元素は発色因子となって、石全体がオレンジ味を増し、ピンクサファイアを美しいパパラチャサファイアに変化させます。退色性はありません。また、表面と内部で色が違うということも肉眼ではわかりません
    しかし、着色は着色です。ベリリウム拡散加熱処理を施されたパパラチャカラーのサファイアはパパラチャサファイアとは認められません
    ベリリウム拡散加熱処理は肉眼で判断することは不可能です。LA-ICP-MSを使用した質量分析が必要になります。このLA-ICP-MSを使用した質量分析は破壊検査です。といっても、髪の毛の直径より圧倒的に細く試料の表面を削り、微粒子にすることでその成分を分析する為、わかるようなダメージを受けることはありません。
    それでも、リングなど製品化されている、内部亀裂などの要因で鑑別できないこともあります。

    しかし、2010年頃から、天然でベリリウムを含有するパパラチャサファイアが発見されました。
    結果、LA-ICP-MS分析でベリリウムが検出された場合、他に天然を由来とした成分があるか、浸潤検査やレーザートモグラフィなどの特殊検査で、ベリリウム拡散の痕跡が見られるか確認する追加の検査が必要になります。
    ベリリウムが検出されたから処理石、とはならず、ベリリウム拡散加熱処理をしたるつぼで通常の加熱処理を行った時におこる二次汚染など、様々なベリリウムの検知が鑑別所を悩ませています。

    どちらにせよ、非加熱であればベリリウム拡散処理は確実に行われていません。そのため、パパラチャサファイアは特に非加熱の価値が高くなっています。

    褪色する照射処理パパラチャサファイア

    もう一つ、市場を混乱させるのが退色性のある放射線照射処理です。
    パパラチャサファイアの色因について後述しますが、色因の一つにカラーセンター(色中心)というものがあります。このカラーセンターが色因となっている場合に起こると考えられています。放射線を照射することにより、こちらもピンク味の強いサファイアを高品質なパパラチャカラーへと変化させます
    ただしこれは、時間をかけて退色します。紫外線や熱を加えることで、より早くピンクへと戻ります。折角購入したパパラチャサファイアが、ある日ピンクサファイアになっていた、というのは考えたくもありませんね。

    天然のパパラチャサファイアでも、時にこの現象が起きることがあります。こちらはピンクサファイアやピンク味の強いパパラチャサファイアが、紫外線光下でオレンジピンクになり、時間をかけてピンクへと戻ります。鉄の含有量が少ないとよりこの現象が起きやすいようです。
    天然とはいえ、オレンジピンクの状態でパパラチャサファイアとして鑑別された石が、時間をかけてピンクに戻るのはやはりがっかりしてしまうもの。ピンクとオレンジを行き来するサファイアも面白く手を伸ばしたくなる一品ですが、そうと知って購入するのとパパラチャサファイアだと思って購入するのでは話が違います。

    多くの鑑別所ではパパラチャサファイアに対して退色検査を取り入れています
    照射処理にしてもベリリウム拡散処理にしても、パパラチャサファイアを購入する際はしっかりとした鑑別機関で鑑別してあるかを確認した方が良いですね。

    ■パパラチャサファイアの産地

    パパラチャサファイアのほとんどはスリランカ産です。傾向としても、スリランカ産のパパラチャサファイアが発色、質ともに良いものが多いようです。ルビー、サファイアでも有名なラトナプラのイラムと呼ばれる二次鉱床で採掘されています。

    他にタンザニア、マダガスカル、ベトナムからも産出があります。スリランカ産に比べると、ややブラウン味、赤味が強い傾向があります。サファイアは産地によって値段が左右されるところがありますが、パパラチャサファイアはほとんどをスリランカが占めていることから、産地による値段の上下は然程ありません。

    2.鉱物・原石としてのパパラチャサファイア

    貴石として市場を混乱させた側面もあるパパラチャサファイア。
    その鉱物としての面白さを解説します。

    ■組成について

    まずは、組成から見てみましょう。

    英名 Padparadscha Sapphire / パパラチャサファイア
    和名 -
    成分 Al2O3
    結晶系 六方晶系
    モース硬度 9.0
    屈折率 1.76-1.78
    劈開 なし
    ピンクオレンジ、オレンジピンク
    主な産地 スリランカ

    パパラチャサファイアは鉱物名コランダム、宝石名サファイア。通常、「パパラチャサファイアと呼ばれています」といったコメントがつきますサファイアの和名は藍(青)玉、コランダムは鋼玉。パパラチャサファイアに和名をつけるとしたら、蓮鋼玉か、鉄格羅鋼玉でしょうか。というのも、パパラチャサファイアの色因は格羅謨、即ちクロムだからです。

    コランダムはアルミナ(酸化アルミニウム)という明瞭な物質ですが、そこに微量な遷移元素が入り込むことで様々な美しい色へと変化します。

    ルビーにはクロムが含まれ、イエローサファイアには鉄が含まれています。このクロムと鉄の微妙な量で、パパラチャカラーという以外に表現できないカラーが産まれるのです。と、話が単純であればパパラチャサファイアの鑑別に苦労と混乱はなかったかもしれません。鉄とクロムはパパラチャカラーの色因の一つではありますが、その他にマンガンや前述のカラーセンター(色中心)という結晶中の空隙が色因となっている場合もあります。

    ■鉱物としての魅力

    サファイアの原石

    【様々な色のサファイア:Wikipedia掲載】
    Azuncha - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=995866による

    パパラチャサファイアの原石で検索すると、四角錐の1126ctの原石の画像が見られるかもしれません。鮮やかなピンクオレンジはこれぞパパラチャという色で、割れば中から夕焼けが出てくるのではと思わせるほどの鮮やかさと幻想的な空気が画像からでも伝わってきます。

    サファイアは六方晶系の結晶を作り、風化などを経て三角錐や四角錐などの結晶になります。パパラチャサファイアの原石は、ルビーやピンクサファイアとはまた違う、温かく穏やかな火のようにも感じられます。

    研磨していない団塊では透明度こそ低いものの、高品質なパパラチャサファイアの原石は充分に彩度が高く、あるだけで景色をファンタジックに彩ります。オレンジピンクという他にないパパラチャカラーも魅力ですが、ダイヤモンドに次ぐモース硬度9のタフネス、へき開がないため割れにくく、鋼玉の名に相応しい耐久性があります。アクセサリとして身につけやすいのも、サファイアらしい魅力ですね。

    3. パパラチャサファイアをより楽しむために

    パパラチャサファイアをより楽しむために、名前の由来や誕生石・石言葉などをご紹介します。

    ■パパラチャサファイアの名前の由来

    パパラチャサファイアの由来はシンハラ語のpadmaraga、蓮の色と前述しました。padmaが蓮、ragaは色を意味しています。読みはパドマラガですが、それが訛ってパパラチャになったと言われています。

    希少石であるパパラチャサファイアが一躍有名になったのは2010年。イギリスのユージェニー・オブ・ヨーク王女への婚約指輪として、パパラチャサファイアのリングが贈られました。パパラチャサファイアを選んだ理由に、ピンクにもオレンジにも見えるパパラチャカラーが王女のようだから、と語られています。ダイヤを取り巻いた見事なパパラチャサファイアのリングは、祝福と同時に人々の憧れも集めました。

    そんなパパラチャサファイアの最大産地、スリランカは、およそ8割が仏教徒、残りおよそ2割がヒンズー教徒です。ヒンズー教は多神教で、神様にまつわる祝祭が幾つかあります。その内の女神を祀るお祝いでは、戸口を飾り布で飾り女神を招く風習があります。この飾りがイマイチだと、女神は訪ねてきてくれないそう。その飾りの色は、溌剌としたピンクやオレンジ。家々の戸口がパパラチャカラーに彩られます。極日常的なお祭りに宝石を飾ることはありませんが、パパラチャサファイアを飾ればきっと女神のお気に召すでしょう

    また、蓮の花といえば仏教では清浄さを表す花です。蓮の花に仏様が座っているイメージは皆さん持っているのではないでしょうか。

    ピンクの可愛らしさとオレンジの温かさ、女性らしいチャーミングな魅力とともに、どこか神聖さも感じる、一口には表現し難いカラー。二つの色に秘められた魅力が人々を惹きつけてやみません。

    ■誕生石・石言葉

    同じコランダムで7月の誕生石であるルビーの石言葉は「情熱」「良縁」「勝利」。そしてサファイアは9月の誕生石で「誠実」「慈愛」「真実」が石言葉です。

    9月の誕生石はブルーサファイアのイメージですが、パパラチャサファイアも宝石名はサファイア。9月生まれの人が誕生石として持つのに何の問題もありません。

    パパラチャサファイアの石言葉は「信頼」「慈愛」「知恵」。運命を信じ知恵を頼りに、慈愛をもって選べば自ずと道が開けることを示している、と考えられているようです。

    パパラチャサファイアの由来や来歴を考えると、もっと神聖な力を信じさせてくれる石ではないでしょうか。また蓮の花はその身を泥に埋めながら、それを見せることなく美しさを咲き誇らせるものです。サンライズ、サンセットサファイアやアプリコットサファイアという名前が定着せず、蓮の色、パパラチャの名前を勝ち取ったこの石には、努力を花開かせる後押しをしてくれる、そんな風に思えます。

    また、パパラチャカラーとは? で解説した通り、padomaragaは現地で古くから使われている言葉でした。そのパドマラガについて、ヒンドゥー教の聖典にはこのような記述があります。

    「精神的にも肉体的にも清らかで、善い性質によって深紅色を増したパドマラガを身に着けている人は、いかなる悪にも汚されない」。

    身も心も正しければ身につけたパドマラガは自ずと輝き、その輝きがまた身につけた人を守ってくれるのかもしれません。そんなパパラチャサファイアが似合う人になりたいものです。


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    4. まとめ

    パパラチャサファイア、いかがだったでしょうか。希少石であり判別の難しい処理もあり、中々得難い貴石です。
    女性らしさを感じさせる溌剌としながらも柔らかなカラーのパパラチャサファイアは、持つ人の一言では言い表せない魅力を引き出してくれるに違いありません。
    他に表現のないパパラチャカラー。特別な色を冠する特別な石を、是非一度身にまとって欲しいものです。


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    この記事を書いた人

    佐伯

    TOP STOneRY / 編集部ライター

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